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【ファクタリング豆知識】国際ファクタリングについて

国際ファクタリング

今回は、「国際ファクタリング」をテーマにお送りします。
そもそもファクタリングは日本独自のサービスではなく、もともとは18世紀ごろのイギリスで生まれ、のちにアメリカに伝わって盛んに利用されるようになったものです。
現在、世界中で数多くのファクター(ファクタリング業者)がサービスを提供しています。
そんな中、国境を越えてファクタリングのサービスを利用できる「国際ファクタリング」があります。
どのような業者が利用するものなのでしょうか。そして、その内容とは?

国際ファクタリングとは?

国際ファクタリング

国際ファクタリングは、主に貿易業における輸出業者が利用するサービスです。
輸出業者は、取引先である海外の輸入業者に商品を納め、代金を利益として得ています。その際に発生する売掛債権を取り扱うのが、国際ファクタリングであるわけです。

国際ファクタリングは「4社間」で行われる

私たちGCMが医療・介護関係の皆様に向けて提供する「医療・介護報酬債権ファクタリング」は、基本的に「お客様」「GCM」そして「国保・社保」の間で行われる「3社間ファクタリング」です。
一方、輸出業者が利用する国際ファクタリングは、「4社間ファクタリング」となっています。

具体的には、以下の4社が関わります。
・利用者(輸出業者)
・取引先(海外の輸入業者)
・国内のファクター
・海外のファクター

国際ファクタリングの流れ

国際ファクタリング

【1】輸出業者が取引先の海外業者に通知

利用者(輸出業者)が、輸出入の取引を開始する前に、取引先である海外の輸入業者に「国際ファクタリングを利用します」と通知します。
ここで、取引先が難色を示す場合は要注意。「ファクターの審査を受けるのに不安がある=支払い能力が十分でないかもしれない」という可能性があるからです。

【2】国内のファクターに依頼

取引先が通知に対するOKを出したら、利用者は国内のファクターに正式に国際ファクタリングの依頼をします。

【3】国内ファクターが海外ファクターに連絡

依頼を受けた国内ファクターは、提携している海外ファクターに連絡。海外ファクターは、要請に従って輸入業者の支払い能力などを審査します。
そして、審査結果を国内ファクターに知らせます。

【4】国内ファクターから利用者に依頼受領通知

審査結果を受けた国内ファクターは、「これなら滞りなく取引ができる」と判断できた場合、利用者に「依頼を正式に受け付けます」という旨を通知します。
この段階で初めて、利用者は国際ファクタリングを利用できることになります。

【5】輸出入取引

国内の輸出業者と、海外の輸入業者との間で輸出入の取引が行われます。

【6】代金の支払い

取引後、輸入業者は納品された商品の代金を支払います。
国際ファクタリングを利用している場合は、
①海外の輸入業者が、いったん海外ファクターに支払い
②海外ファクターから国内のファクターに支払い
③国内のファクターから利用者に支払い
以上のような流れで、代金の支払いが行われます。
万が一、期日までに支払われなかった場合でも、利用者は現金を手にすることができます。
この場合は、国内のファクターが利用者に「保証債務」を履行。現金を支払います。

いかがでしょうか。
こうして見ると、国際ファクタリングは「売掛債権を事前に売却して早めに現金を得る」ということよりも、「確実に代金を回収する」ということに比重が置かれているのがわかると思います。
ただし、もちろん輸出業者が資金繰りに苦慮しているなどの事情がある場合、【4】の段階でファクターが利用者から売掛債権を買い取って事前に現金を支払うこともあります。

まとめ

ファクタリングを説明する女性

今回は、海を越えて行われる国際ファクタリングについてまとめました。
ファクタリングは基本的に、「早めの資金調達」を実現するのがメインの目的です。
一方、国際ファクタリングの場合は「輸出入取引のリスク回避」がメインの目的となります。
一口に「ファクタリング」といっても、種類はさまざまなのです。
当コラムでは、これまでにも「商品在庫ファクタリング」や「家賃収入ファクタリング」などを紹介しています。
ぜひあわせてチェックしていただき、ファクタリングへの理解をより深めるきっかけにしていただければと思います。

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